2022.05.11
【海外留学/体験談レポート】フィンランドでの教師宅ホームステイ – 大人のリカレント留学編
こんにちは。
早いもので、日本の新学期が始まり1ヶ月が経ちますね。
皆さんはどのような心境でお過ごしでしょうか。
新学期といえば、環境や心境の変化が多い時期。
おのずと新たな挑戦や決心をする機会が増える時期と言えるかもしれませんね。
今日は、
先日、「フィンランド」へ「短期留学(ホームステイ)」を経験された
社会人の新島さんから体験談レポートを頂きましたので、共有させて頂きます。
日本では外資系コンサルタントとしてバリバリと働く傍ら、
余暇の時間を使ってコーチングの勉強をされている大変行動力のある新島さん。
この3週間の留学では「現地で生活しているかのように過ごす」を裏テーマに
「フィンランドの言語」「文化」「価値観」「教育」「キャリア」等に関わる日本との違いや新たな気づきなど
多くの学びを得られたようです。
福祉や教育、環境保全等で注目を集める「フィンランド」。
地元に住む街の人、現地の同僚、教育現場の先生方などとの語らいの中で
どのような学びや気づきを得られたのでしょうか。
■氏名: 新島 恵理子さん (ニイジマ エリコ)
■ご年齢: 31歳
■職業: 会社員
■渡航国: フィンランド
■渡航都市: タンミサーリ(Tammisaari)
■滞在期間: 2022年 2月 12日~ 2022年3月4日(期間 約3週間)
※プログラム終了後、3/10までフィンランドに滞在
■プログラム名: 教師宅ホームステイ
■滞在方法: ホームステイ
■留学をした目的、きっかけは何ですか?
性(ジェンダー、セクシュアリティ)や年齢に関係なく、人と人とが平等に協力しながら生活している場を肌で感じ、現地に住んでいる人々の価値観に触れたかった為。
■お仕事を継続しながらの留学は、時間や費用の調整が大変だったと思います。
1ヶ月ほどの留学期間を設けるために意識したことや実際に行動したことなどはありますか?
■なぜ今回の現在の留学プランを選びましたか?
現地の人と生活を共にし、交流する機会を短期間で多く得られそうと考えた為。
■渡航国、都市の雰囲気はいかがでしたか?
良い意味で「落ち着いている」と感じました。
ヘルシンキは、首都にも関わらず人混みはほぼ無く、街並みも道・建物共にきれいに整備されていました。
また、現地で出会った人々も、物静かで落ち着いている方が多い印象でした。陽気に話しかけてくるような方はほとんどいませんでしたが、こちらから依頼や困りごとを伝えると、親身に迅速に対応してくれる人ばかリでした。
■学校生活の様子や印象に残っていることは何ですか?また、苦労したことなどはありましたか?
【現地の友人との一日料理デー】
会社のヘルシンキオフィスの方に事前にメールしてみたところ、その方の自宅で一緒にフィンランド伝統料理を作ろう!という事になりました。(一緒に働いたことは一度もない、初めて連絡を取る方でしたが、快く応じてくれました)
ポロン・カリストゥスというトナカイ肉の煮物とマッシュポテト(写真左側のお皿)、カレリアパイというお米のパイ(写真右側のお皿)、そしてコルヴァプースティと呼ばれているシナモンロールを、現地の同僚2名と私3人で、半日かけて作ることに。
作ったり食べたりしながら二人と話していて感じたのは、「どこまでも個人主義・平等主義でありながら、想定外の失敗や計画変更を受け入れる心の余裕」があること。これは、ホームステイ先のファミリーやそのご近所さん等、私がお話ししたどのフィンランドの方からも感じました。
個人主義の例として、例えばフィンランドでは、「大人になった子供が親と一緒に住む」のはかなりレアケースとの事。同僚曰く、「大人になってから親と一緒に住むなんて、考えたこともない!」くらい、レアだそうです。大学進学や就職で親元を離れた後は、誰かと結婚したり子供ができたりしても、親子はずっと別々に暮らします。
もちろん、親側・子側ともに、社会制度(在学中は、生活費も含めた奨学金が出る等)によってお金や生活の心配をせずに暮らせる、という安心感のお陰もありますが、それ以上に、「お互いの生活に過度に干渉しない」という考え方も背後にあるように思いました。
また、平等主義の例として、一緒に食材の買い出しにいったスーパーでは、レジの店員さんと知り合い同士かのようにカジュアルに話します。店員も客も、お互いに「モイ!」(英語の”Hi!”のような、手軽かつ一般的な挨拶)と挨拶しあうのが普通。
フィンランド語には「敬語」というものがなく、学校の先生や会社の上司とも友達と同じように会話するんだとか。もちろん丁寧な言い回しはありますが、先生・上司やお客さんが相手ならなら必ず丁寧な言い回しを使う、というものではなく、相手との関係性に応じて使い分けるんだそうです(相手が丁寧な言い回しをしてきたら、こちらも同じ言い回しで返すイメージ)。
でも、「みんな好き勝手な事をする」「本人が勝手にとった行動が失敗したら、それは本人のせい。本人が責任を取るべき」というニュアンスの個人主義とは質感が違いました。
例えば、キャリア選択。フィンランドは、大学や大学院での教育が無償なのは有名だと思いますが、だからといってそこで学んだことと直結する仕事を一生涯続けなければならない、みたいな縛りは、制度的にも社会的にも全くありませんでした。
滞在中に出会った方の中には、大学院卒業後は教師をやっていたが、30歳で経営を学んでビジネスコンサルに転職した方や、ファーストキャリアでは看護師をしていたが、次のキャリアでは幼児教育の先生になった方もいました。「あれ、少し違うかも」とか「別の分野にもっと惹かれるようになった」みたいな、ファーストキャリアからの大きな方向転換も、当たり前。
その考え方の根底には、フィンランド全土に広がる広大な森や湖と生活を共にする中で、「人間誰しも、一人じゃコントロールできない事や、予想外の出来事には必ず出会う。そういう時の為にみんなで支えあっていこう」という豊かな人生観があるように、個人的には感じました。
【保育園/幼稚園見学】
ホームステイ先ファミリーのご紹介で、地元の保育園/幼稚園を見学させていただいたことも、とても印象に残りました。
私は幼児教育に詳しい訳ではないのですが、見学させていただいた園の園長さんによると、日本でいう保育園・幼稚園的な機能が、フィンランドでは一つの場で提供されているそうです。その方は、「ここは保育ではなく、人生で最初に受ける教育の場だ」と力強く語っておられました。
そうした理念を強く反映したのか、「生きる上で本当に大事な事を、ゆったりと遊びながらしっかり学び・身に着けてもらう」という教育方針のもとで、この園が運営されていることに、かなり感銘を受けました。
例えば、ソーシャルスキル。他人との信頼関係の築き方、コミュニケーションの仕方、自分の強みの見つけ方等が、5-6歳向けの年間カリキュラムの中にしっかり組み込まれています。「愛情とはどういうものか、どう表現するか」や「チームワークとはどういうものか」を、遊びながら学んでもらいます(写真は、園内の掲示板に貼ってあった授業の様子)。
また、フィンランドの生活を語るうえで欠かせない「森での過ごし方」も、カリキュラムに組み込まれていました。実際に森に出かけ、一緒に遊び、半日森で過ごしながら木の実の名前等学ぶんだそうです。
他方で、子供の意志はかなり尊重します。例えば、ランチの時間にエプロンを嫌がる子がいれば、「じゃあエプロン無しで食べてみようか」と、その子の好きにさせるのです。先生にその意図を尋ねてみたところ、「本当に命や体に危険を及ぼすものじゃない限り、本人の意思を尊重する。その方が本人にとって学びになる」との事。
幼児期から自分の意思が尊重される経験を積み重ねてこそ、大人になってからも自分自身で自分の意思を尊重でき、主体的にキャリアを選択できるんだろうなと感じました。
【苦労したこと】
大きく苦労したことはありませんでしたが、強いて言えば、ちゃんとした現地の電話番号が無かったのが少し困りました。私の場合、現地の方にガイドをお願いせず個人で動くことも多々あったのですが、タクシーの予約等で現地の会社と直接やり取りする際、先方の連絡先にメールアドレスが無く電話番号しか書いてなかったり、先方からこちらの連絡先として電話番号を求められたりすることが何度かありました。
Skypeの電話番号で何とか切り抜けたのですが、現地の電話番号付きSIMカードがあればもっとスムーズだったかなと思います。
■余暇の時間はどのように過ごしましたか?
平日:
ホームステイ先のファミリーと犬の散歩に出かけたり、一緒に現地のTVを見たりしながら、お互いの家族のことやキャリアのこと等、色んな事についてお話ししました。
また、一人の時間では、以下のことをして過ごしました。
・読書
・週末に出かける先の調べもの
・会社以外の仕事(コーチとしてのコーチングセッション提供)
・パートナーや友人と電話
土日:
ヘルシンキやトゥルク等、ホームステイ先の町から日帰りで行ける都市に行き、街歩きや観光をして過ごしました。
※新島さんが提供するコーチングセッションのNoteはこちら→https://note.com/holdthewheel/n/n5a3376c7f3f6
■大まかにはどのようなスケジュールで一日を過ごしていましたか?
起床時間→08:00
レッスンスタート→09:30
昼食→13:00~14:00
フリータイム・アクティビティ→14:00~18:00
夕飯→18:00~19:00
宿題時間→20:00~21:00
就寝→24:00
■言語力の向上について教えてください。
現地に着いてからフィンランド語を英語でゼロから学んだ為、比較できるスコアはありませんが、先生が粘り強く教えてくれたおかげで、簡単な自己紹介はフィンランド語でできるようになりました。
■この留学を経て得られたことや今後の人生やキャリアに活かしたいことなどがあれば、是非教えてください。
「北欧地域に移住したい」という人生の目標を得ました。
今回、「現地で生活しているかのように過ごす」を裏テーマに、現地の方と会話したり料理をしたりと日々を送ってみたところ、「この国に住みたい!引っ越したい!」という思いがむくむくと沸き起こりました。これまで、アメリカやイギリス、タイ、中国など10か国以上の国で、旅行や短期語学留学を経験してきましたが、「ここに住みたい!」とまで思ったのは今回が初めてです。
このプログラムに参加するまでは、思ってもみなかなった選択肢でした。「会社やパートナーの都合で行けと言われれば喜んで行くが、私個人だけの力で海外に移住して生活するなんて、無理無理…」と、無意識に選択肢から外していたように思います。
実現までは簡単な道のりではないかもしれませんが、時間・労力がかかってもチャレンジしてみたいと思います。
■なぜ当社をお選び頂きましたか?カウンセラーの対応はいかがでしたか?
・YOHAKUさんは、コロナ禍でも北欧へのホームステイプログラムを提供している唯一のエージェントだった為です
・とても丁寧で、かつ留学/ホームステイにおいて利用者が気になるポイントを抑えて対応してくださいました。コロナに加え、プーチン氏のウクライナ進攻という予測外の事態に見舞われましたが、迅速かつ的確に対応いただき、とても心強かったです。
■今後留学される方へのアドバイスをお願いします!
【検討中の方へ】
お金・仕事・ご家族等、いろんな事とどう折り合いをつけようか、悩んでいらっしゃるかと思います。もしかしたら、どの国に行きたいのか、どんな方法が良いか悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
また、周りの方からも、賛否両論いろんな意見を頂くと思います。かく言う私も、「なんでフィンランド?」とか「なんで冬の寒い時にわざわざもっと寒いとこ行くの?」とか、色んな質問を受けました。
それでも、留学・ホームステイに惹かれたあなたの心の声に、どうかしっかり耳を傾けてあげてください。まだ曖昧で形が見えないかもしれませんが、行ってみたらきっとその国で、「何か」があなたと出会うのを心待ちにしているはずです。
応援しています!
【留学が決まった方へ】
事前準備段階では「予想していない事態は必ず起きるもの」と考え、いざ現地に行ったら「周りのサポートはこちらが自ら動いて引き出すもの」という事を念頭に置いて生活すれば、必ず充実した留学・ホームステイになると思います!
ぜひ楽しんできてください!
★このプログラムについてのご紹介はこちらから↓
1週間から参加可能!現地滞在型プチ留学ー教師宅ホームステイ
★YOHAKUカウンセラー亀井の現地視察レポート(フィンランド編)
→ヘルシンキ市内の様子や訪問先での気付きや学びを書き綴っています。
YOHAKU(Career, Abroad, Wellness)
お問い合わせ先:inquiry@yohaku-support.jp
https://yohaku-support.jp/
〜カウンセラーからのMessage〜
「ただの語学留学では物足りない」
「興味のあること、将来に繋がりそうなことをもとにオリジナルの留学プランを立てたい!」
ご自身に合った留学プランを真剣にご検討中の方は是非ご相談ください。
海外留学支援歴15年以上のコンサルタントが
ご相談者様のご希望や将来のビジョンをじっくりとお伺いし、最適な留学プランをご提案します。
留学カウンセリング・キャリア相談随時受付中☺
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