2022.06.13
【Vol.2】ニューヨークでのリアルな子育て&生活事情
YOHAKU代表キャリアカウンセラーの亀井(🐢)が世界で活躍する社会人の方々をインタビューしていきます!
第2回目は、アメリカ(ニューヨーク)に在住のRyokoさんにインタビューさせて頂きました。
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〈Ryokoさんはどんな人?〉
お名前:Ryokoさん
在住国/都市: アメリカ・ニューヨーク
海外在住歴:10年
現在の職業:料理人→保険会社勤務
学生時代からオーストラリア、スペイン、アメリカと様々な国で留学・就労経験のあるRyokoさん。
現在は14歳と16歳の息子さんと旦那さんの4人でニューヨークにて生活をしています。
現地での子育てや日常生活を通して感じること、日本と海外の違いについてお話を伺いしました。
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🐢: 現在はどちらの国、都市にお住まいですか?
アメリカのニューヨークシティーに住んでいます。
マンハッタンから電車で40−50分くらいのところです。
🐢: 移住されて何年になりますか?
今年で10年目になります。
🐢: ニューヨークでの住み心地はいかがですか?
住心地は良いと思います。
もともと産まれも育ちも日本で、高校までは岐阜で過ごしていました。
移住する前までは、ニューヨークは都会のイメージが強かったのですが、実際に住んでみると都会と自然がちょうど良く融合していて、住みやすい場所だなと感じました。
面白いと思う点としては、街には沢山の人種の方がいて、職場でも日常生活でも、常にいろいろな価値観や考えを持った人と交流できることです。
これは日本ではあまり経験できないことかなと思います。
🐢: ニューヨークはメトロポリタン(都会的)なイメージが強いですが、自然もあるのですね。
そうですね、今住んでいる家から30分くらいで海にもいけますし、山にハイキングをしに行くこともできます。
アメリカの西海岸とは違い、車がなくても移動がしやすいことも魅力の一つかなと思います。
🐢: そうなんですね!ニューヨークはマンハッタンのイメージが強いですが、実際にはブルックリンやクイーンズなど、隣町に住みながら学校や職場に通う人が多いですものね。
そうですね。私も、うちの息子たちも、マンハッタンまで電車に乗って職場、学校に通っています。
🐢: Ryokoさんはなぜニューヨークへの移住を決意されたのですか?
夫の出身がニューヨークだったため、こちらに移住することを決めました。
当時、子どもたちは4歳と6歳で右も左もわからないままこちらに来てしまったので、初めは苦労しましたね・・・
🐢: 勝手がわからない国で子育てをするのは大変そうですね。子育てを通して日本と海外で違うと感じる点や苦労した点はありますか?
こちらで子育てをしていて、日本とは違うなと感じる一番のことは、「いろんな人種の生徒がいる」こと、あとは「学校の制度やカリキュラム」です。
私がニューヨークに住んで感じていることの一つとしても挙げましたが、子どもたちが通う公立の高校にも本当に様々な人種の人が集まっています。子どもたちもそれに違和感は感じていませんね。むしろそれが普通といった感覚です。
2つ目の「学校の制度」については、日本だと全国どこにいても文科省が決めた教科書を使って、同じカリキュラムで進めるのが一般的ですが、ニューヨークでは公立高校でも学校によって学べることが違ったり、何かに特化した学校があったりと、子どもたちの興味関心にあわせて学校を決めることができるんです。これは日本の公立学校ではあまり見なかったことかなと思います。
実際に、上の子は、高校でアートスペシャライズのクラスを取っていたり、下の子は、IB(インターナショナルバカロレア)資格が取得できる学校に通っています。
また、ある学校は教科書自体がないところもあるようです。
🐢: なるほど、人種の多様性はもちろんのこと、高校生の頃から自分の得意不得意や興味関心に合わせて学べる内容をカスタマイズできるのは魅力的ですね!留学の良さを伝える身として、大変興味深いお話です。
逆に、海外の学校(高校)について、苦労するなと思う点などがあれば教えて頂けますか?
苦労するなと思ったことは、「日本に比べて情報が得づらいこと」です。
日本だと、教育や子育て、それ以外の日常生活のちょっとした手続きについても、市区役所に行けば教えてくれますし、誰に聞いても同じ答えが貰える安心感があります。しかし、海外はそういうわけにはいきません。
担当者により言うことが違っていたり、子育てに関する情報を集めるのも、自分から色んな人に聞いて情報を得にいかないと、置いてきぼりにされてしまいます。自分で情報をゲットしにいかないと、知らなかったことが沢山ありました。
🐢: 具体的にもっと情報収集しておけばよかったことってありますか?
こちらの学校では、音楽やスポーツなどの授業は、日本みたいに科目としてきちんと含まれていないんです。また中学校や高校にも部活動がないので、アートやスポーツを学びたい子は他で通わせないといけないんです。
ある程度大きくなってからだと始めづらくなってしまうこともあるので、親としてはもう少し早めにそういった情報を入手して、やらせてあげたかったな・・・という心残りもあります。
🐢: たしかに、日本とは違い、海外の多くの高校(アメリカに限らず)では、日本みたいに部活動やクラブのようなものがないですね。その分、学校外でやりたいことをとことん追求することもできますが、やるもやらぬも個人におまかせという傾向はありますね。
そうですね、大学進学についても同じですね。
アメリカの高校にはスクールカウンセラーという人がいて、高校1年生から進学に関するガイダンスがあったり、個人面談を申し込めたりもします。多くの学生はそうやって進学先を決めていくのですが、これも、自分でアポイントメントを取ったり、ガイダンスに参加しないと情報が得られない。そして、あまり丁寧でないと聞くので、ここでも自分から情報を得にいかないと取り残されてしまうと思います。
🐢: ありがとうございます。海外で子育てをしているRyokoさんならではの視点で、日本と海外の違いを教えてもらうことができました。
では次に、Ryokoさん自身について少し教えてください。
海外に住むRyokoさんにとって、やりがいとなっていることはありますか?
はい、現在は子育てやコロナの影響で、保険のお仕事をしていますが、もともとはお料理が大好きで、ニューヨークに来た当初やスペインでもお料理を学んだり、お仕事をしていました。
昔から異国の料理が大好きで、現地の人が食べているものに興味があり、スペインに行った時にもイタリアやフランスのバスク地方、イギリスなど、様々な国のお料理を食べたり作ったりしていました。
何を食べているかでその国の背景がわかったり、文化に触れられることも楽しみの一つですね。
ここニューヨークでも、日本食材をはじめ、様々な国の食材が手に入るので、あるもので工夫しながら食から異文化を楽しんでいます。
🐢: 私も海外に行くと必ず現地のスーパ−に言って調味料と食材をチェックしてしまいます。食から文化背景を感じるって、大変興味深いですね。
そうですね、ニューヨークの日本食レストランで料理人をしている時も、同僚は日本ではない方が多かったですし、お料理が好きな人が人種を超えて繋がり、交流できることも楽しいですね。
先日は、ロシア系のご夫婦の友人宅で、天ぷらを揚げに行きましたよ。こちらの人はお寿司が好きなので、お寿司をお土産に持っていくと喜ばれます。
🐢: 最後に、これから海外留学や海外就職を志す皆さんに向けて、Ryokoさんから一言メッセージを頂けますか?
海外に飛び足すチャンスがあるなら、是非挑戦してみてほしいです。
私自身も高校生の時に初めてオーストラリアに行き、慣れない地で最初は動揺しました。
りんごが飛んできたこともあったり・・・(笑)
その後、スペインに行き、ご縁あってニューヨークで生活することになり、毎日ハッピーなことばかりではないですが、様々な国に行き、いろんな人種や価値観に触れたことが、色んな人を理解することに繋がったと思います。
外を見て己も知ったというか。
色んな人を理解することで、自分の人生も生きやすくなったんじゃないかなと思います。
居心地のいいところにいるのは楽ですが、一歩外に出てみる勇気と行動が、後に自分の自信に繋がると思います。
海外で生活する上で、英語が話せることも大切ですが、それ以上に多様性を理解することはすごく大事だと思います。
それがわからないと英語が分かっていても、相手のことを真に理解するのが難しいからです。
🐢: Ryokoさん、大変貴重なコメントをありがとうございました。
「多様性を理解する=色んな人がいることを理解する」って、簡単なようで難しいことのような気がします。知識を入れれば理解できるものでもなく、実際に自らが経験したり、理解に苦しむ場面に遭遇して悩んだりしてみないと、体感するのは難しいですね。
今日は、子育て、お料理エピソード、この他にもアメリカの保険事情などいろいろなお話をして頂きました。ここに書ききれなかったことも沢山ありますので、またどこかで共有をさせて頂きます。
物腰の柔らかなRyokoさんがお話される一つ一つのエピソードからは、様々な価値観に触れて、経験を積んだからこその「懐の深さ」のようなものを感じました。
改めて、本日はありがとうございました(*^^*)
***海外で活躍する社会人の方々へインタビューをさせて頂く背景***
海外就職に興味を持つ日本の学生や若手社会人にとって、
海外で活躍する社会人の方々の仕事に対する「やりがい」「ご苦労」「海外で働くときに感じる日本との違い」など、
リアルなお話を聞く機会はまだまだ少なく、憧れだけで留まってしまう方も多くいらっしゃいます。
また、親など身近な大人のみをモデルケースにして、将来の進路を決定する学生さんが多いのも日本の現状です。
海外で活躍する大人の姿を知ることは、多様な働き方、生き方があることを理解し、
職業選択に対する視野を広げる大変貴重な機会となります。
海外で活躍する社会人の方々のご活動やリアルなストーリーを届けることで、若者のチャレンジ精神をくすぐり、
一歩踏み出すきっかけになればとの想いで当インタビューを実施しております。
こちらの記事をご覧頂いた海外在住の方で、インタビューに協力しても良い!という方は、是非こちらまでご連絡ください。
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