【Vol.1】アメリカで’ビヘイビアアナリスト’として子供たちをサポートするUさん |コラム|YOHAKU

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【Vol.1】アメリカで’ビヘイビアアナリスト’として子供たちをサポートするUさん

YOHAKU代表キャリアカウンセラーの亀井(🐢)が世界で活躍する社会人の方々をインタビューしていきます!

第一回目は、アメリカ(ロサンジェルス)に在住のUさんにインタビューさせて頂きました。
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〈Uさんはどんな人?〉

これまでの経歴: 日本の高校を中退し、アメリカの高校へ留学→アメリカの大学進学→
日本人学校で働く→アメリカの大学院進学→現在の仕事に就く (3児の母でもある)

現在のお仕事: ビヘイビアアナリスト BCBA(肩書)Board Certified Behavior Analyst

在住国/都市: アメリカ/ロサンジェルス

海外在住歴: 22年 

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🐢:現在は、どのようなお仕事をされてますか?

Uさん:ビヘイビアアナリストという仕事をしています。
BCBAの仕事は色々な場であるのですが、まだまだあまり多くの人々に知られているキャリアではありません。
主に家庭、学校、施設などで障害によりスキルの練習が必要なお子さんや、
少し社会生活が大変な行動を減らしていくことができるように練習、サポートするお仕事になります。

 

🐢:初めて聞くお仕事ですが、どのような内容のお仕事なのでしょうか?

Uさん:学校や家庭に訪問し、発達障害やその他様々なニーズのある子どもたち(2歳〜30歳前後まで)に対して、
社会生活を送るために必要なスキルを身に着けるためのプログラムを作成したり、
実際に患者さんと接しながら、セラピーを行うお仕事です。
簡単に言うと、患者さんたちの出来ないことを減らして出来ることを増やす、こんなお仕事内容です。
いいところを伸ばしていく、自分でできることを増やしていく練習をしていくお仕事です。

 

🐢:なるほど、日本で言うと心理学や臨床心理士みたいなお仕事のようですね。

Uさん:いえ、心理学とは少し違い、どちらかというともう少しサイエンス寄りです。

患者さんのデータを取りそれを基に次のプログラムを作っていきます。

主にABAセラピー(応用行動分析学)を用いてセラピーを行います。
データを元に来週の課題などを決めて、あまり効果がない場合は
すぐに治療内容を見直し短い期間でよりクライアントのこどもたちがより楽しく、
自分でコミニュケーションをとって日々の生活を送ることができることが目的であり、
ABAセラピストが必要なくなるようになることが最終目的です。

日々の仕事では、毎日患者さんの家や学校に訪問し、自閉症などをもつお子さんへセラピーを行ったり、
担当のセラピストや親御さんと協力しながら今そのお子さんにとって
何が一番のベネフィットになるかを考えていく仕事です。
その親御さんへのケアを行ったりと、デスクワークとは全く異なる現場感の強い仕事だと思います。

 

🐢:Uさんはなぜ今のお仕事をしようと思ったのですか?

Uさん:正直ABAの世界に出会ったのは学生VISAのタメではありました(笑)
その頃かけていた大学院のプログラムを出て、スクールカウンセラーの免許を取った頃、業界では就職氷河期でした。。
カリフォルニアではスクールカウンセラーなんていっぱいいたので、一つのポジションに200人とか応募がありまして。。
まぁ、VISAのサポートが必要な外国人なんて無理な状況でした。
でもどうしてもカリフォルニアで生活したいのもあり、
子供がいたこともあり勇気を持ってもう少し勉強しようと1年のプログラムに戻りました。
そこで学んだことは今までの何よりもしっくりきて。
 “This is it!”と思いました。
とても面白く、もっともっと知りたいなぁと思ったら今日ここにいる感じです。
最初からこの学科にすればよかったなぁと思ういますが、それもこれも留学生活の醍醐味ですね(笑)


🐢:Uさんのようなビヘイビアアナリストになるためには、どのような勉強をする必要があるのでしょうか?
大学で学位を取る必要はありますか?何学部で学ぶとよいのでしょうか?

Uさん:BCBAになるには色々な道がありますが、最初から志している人は大学院でABAのプログラムに行くと思います。
私のように後で知る人でも関係性のある、心理学や、教育学の大学院を出ていれば、
追加の単位を受けることもできます。
その後、1500時間のフィールとワークを得て(今は2000時間かもです)、試験を受ける資格が出来ます。
試験は4時間ほどで、私も1回は落ちまして・・
何度も挑戦して受かる人がほとんどのようです。
資格を得たら2年ごとに研修などを受ける条件で更新していきます。

🐢:この仕事でのやりがいはどんなところでしょうか?

Uさん:やはりこどもたちが出来なかったことが、びっくりするぐらい急に出来たり、
保護者の方と一生にできるようになったことを喜んだり。。
セラピストの子たちは毎日一緒にいるわけですから、
彼ら・彼女たちの努力とそれがクライアントの伸びる力を育てたよねーと一緒に喜べることです。
もちろん頑張ればお給料も上がります♪
綺麗事だけではないです(笑)

 

🐢:逆に、この仕事で苦労する点などはありますか?

Uさん:年齢を重ねたらきついかも。。です。
今でも走り回ったり、子供と遊んだりデスクワークをする同じ年代の友達に比べて動きは多いし風邪もひかないです (笑)

 

🐢:どんな人タイプの方がこの仕事に向いていると思いますか?

Uさん:忍耐強く、コミュニケーションの得意な人や人を育てることが好きな人、子供が好きな人、愛情深い人です。

 

🐢:Uさんはロサンジェルスに移住し22年とのことですが、日本と海外で生活面、仕事面で違いを感じることはありますか?
(異文化で苦労する点やコミュニケーション等で工夫している点などあれば教えてください。)

Uさん:私の仕事だけではないですが、ロスには様々な人種、バックグラウンドを持つ人がいて、一緒に働く現場にもいろんな方がいます。
この仕事はチームワークがとても大切で、患者さんのために改善できることであれば率直に言い合うことも必要だと思っています。
ただ、言い方一つで、メンバーにもうまく伝わらない、反発されてしまうこともあるので、伝え方にはとても気を使っています。
また、普通に時間を守らない人もいますし、嫌になったらすぐに辞めてしまう(転職回数が多いのもアメリカの特徴です)人もいるので、
コミュニケーションのとり方には気をつけています。
特に常に褒めること、繋がる会話をスタッフとしていくことを心がけています。

ほんの数分でも、私がきたことを喜んでもらえるように。
「うわーあの上司きたー」って嫌がられないように、でも機嫌を伺うこともなく、バランスですね。
外国人の特にアジアの女性のボスは少し工夫しないと受け入れてはもらえないですよね!
とにかく褒めて褒めて、たまに注意して、そんでまた褒めて。。
ポジティブな関係な中でこそ厳しいことを急に言えたりもしますよ。

🐢:職場でのコミュニケーションのとり方やその重要性については、日本もアメリカも変わらないのかも知れませんね(笑)

🐢:最後に、これから海外留学や海外就職を目指す方々へのアドバイスをお願いします。

Uさん:よく知識を得ることです。
行き当たりばったりできた私は無駄が多かったなぁ。。
でも何があっても「へぇーそうなんだー」みたいに軽く楽しめるといいと思います。
変なのーとかおかしいとか思い出したらキリがないですもんね!
違う国、宗教、人種、違ってむしろ最高!とか思えたら楽しいです!

〜今日は貴重なお時間を頂き、ありがとうございました(*^^*)〜

***海外で活躍する社会人の方々へインタビューをさせて頂く背景***
海外就職に興味を持つ日本の学生や若手社会人にとって、
海外で活躍する社会人の方々の仕事に対する「やりがい」「ご苦労」「海外で働くときに感じる日本との違い」など、
リアルなお話を聞く機会はまだまだ少なく、憧れだけで留まってしまう方も多くいらっしゃいます。

また、親など身近な大人のみをモデルケースにして、将来の進路を決定する学生さんが多いのも日本の現状です。
海外で活躍する大人の姿を知ることは、多様な働き方、生き方があることを理解し、
職業選択に対する視野を広げる大変貴重な機会となります。

海外で活躍する社会人の方々のご活動やリアルなストーリーを届けることで、若者のチャレンジ精神をくすぐり、
一歩踏み出すきっかけになればとの想いで当インタビューを実施しております。
こちらの記事をご覧頂いた海外在住の方で、インタビューに協力しても良い!という方は、是非こちらまでご連絡ください。
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・海外で何かチャレンジしてみたい!
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